ストーリー

『農家さんの誇りと お母さんの想いを 町の若者が守っています』 高知県中土佐町はカツオの町として名を馳せてきました。 町民にとって漁業は町の大きな誇りですが、 その一方で、農家さんたちの胸には 「農産物でも町を盛り上げたい」という想いがありました。 そんななか、ひとりの農家が「いちごを育てよう」と呼びかけたのです。 カツオに負けないぐらい「おいしい!」と喜んでもらえる いちごを育てようと、農家仲間で試行錯誤を重ねました。 そして、たどりついたのは一番おいしい完熟になるまで 畑で大切に育てる、ということです。 ところが、完熟いちごは実が柔らかいため流通には適していませんでした。 完熟いちごのおいしさを、なんとか味わってもらおうと 農家のお母さんたちがはじめたのがスイーツづくりです。 それまでクッキーすら焼いたことのないメンバーもいましたが 有名フードプロデューサー・大原一郎氏からみっちりとご指導いただいた技術に 漁師町の豪快さをプラスして、完熟いちごをたっぷり使ったスイーツが完成。 そして、1997年に「風工房」をオープンさせました。 たちまち風工房のいちごスイーツは評判となり 「中土佐町といえば、カツオと風工房」といわれるようになりました。 時が経ち、風工房のスイーツづくりは 農家のお母さんたちから町の若者へとバトンタッチしています。 若者たちにとって風工房のスイーツは 「ふるさとの味」であり、「この町の誇り」です。 世代が代わっても変わらぬ想いとおいしさを大切にしながら 農家のお母さんたちの丁寧さを受け継ぎ 今日もおいしいいちごスイーツをつくり続けています。